- 2006年10月14日
四季のラーメン 「神無月に誘われて」
- 松茸の上質な風味が際立つ土瓶蒸しラーメン。
香りや食感までも美味しさとして楽しむ日本人。美食の季節・秋に開かれた四季のラーメンでは香しい松茸を主役に使い、旬の薫りをふんだんに感じていただけるラーメンに挑戦しました。松茸本来の上品な風味を際立たせるため、スープには動物系の食材を使わず、鰹節と昆布、椎茸といった和風素材をチョイス。すっきりと透明感のある黄金色のスープには、のど越しの良い切刃三十三番の極細麺を合わせました。仕上げとして松茸、あわび茸、鱧、銀杏、蟹足を散りばめ、塩豚のチャーシューも添えることでラーメンらしさを演出。この日のために誂えた丼の蓋を開ければ、土瓶蒸しよろしく実り豊かな秋の薫りがフワリと漂う粋な趣向です。
- 2006年02月22日
四季のラーメン 「麺王」
- ラーメン職人の頂点に輝いた王者の革命的な逸品。
2005年に全国のTBS系列で放映されたラーメン王座決定戦「麺王」。過酷な戦いを制し、優勝の栄冠に輝いた人物こそ、一風堂の代表・河原成美です。8回目を数える四季のラーメンではこの決定戦で頂点を極めた、その名も『麺王』を披露しました。そもそも、このラーメンが生まれる背景には、メバチマグロ・タラバガニ・黒豚という3つの高級食材を使うという選考会の条件がありました。「黒豚以外、ラーメンにあまり馴染みのないこれらの食材を、自分らしくどう使いこなすか?」。河原の出した答えが“茶碗蒸し”。まず、五穀米のおもゆと鶏の白湯をブレンドしたとろみのあるスープを作り、中に福岡県産の小麦を使った特製麺と、和風仕立てのタラバガニの茶碗蒸しを沈めます。この茶碗蒸しを崩しながら食べると、和だしの風味がじわりじわりとスープに広がり、味の変化が幾重にも楽しめるというわけです。また、メバチマグロはわさび醤油に漬け込み低温調理でチャーシュー仕立てに。さらには、味にアクセントをつけるべく、醤油を泡状に固めたヌーベを添えるというサプライズも用意。『麺王』は、果敢なチャレンジを繰り返してきた河原成美の、ひとつの集大成ともいえる逸品です。
- 2005年08月25日
四季のラーメン 「涼風」
- 涼感あふれる香り高いコンソメベースの冷たい麺。
四季のラーメン初の冷たい麺が『涼風』。もちろん、普通の冷麺ではありません。ベースとなるのはヒンヤリとしたコンソメスープ。これに昆布やカツオから取った香り高い和風だしを加え、生醤油や魚醤をブレンドして味のバランスを整えました。さらに、スープの表面にはクラッシュアイスと、コンソメをゼリー状に固めたジュレを浮かべ、見た目にも涼感を添えることに。透き通ったスープを口にすると、さっぱりとした中にも深みのあるコクが爽やかに広がります。食べ応えのある麺はモチモチとした太麺で、スープとの相性も最高。大根おろし、大葉やシソといった薬味のみじん切りでも、彩り鮮やかに夏を演出。猛暑をやさしく忘れさせてくれる一杯です。
- 2005年03月30日
四季のラーメン 「春かすみ」
- ラーメンの原点・白湯スープで春の温もりを伝える。
彩り楽しく、気持ちまで華やいでくる。『春霞』は穏やかな春の温もりと浮き立つ気持ちを表現したラーメンです。スープは『白湯(パイタン)』。鶏・豚・牛などの肉や骨を長時間じっくりと煮出して作る白濁したスープです。中国料理では煮込み料理や味付けの要として欠かせないものですが、日本ではまだまだ馴染みは薄いかもしれません。けれども、豚骨ラーメンにとっては『白湯』こそ味の原点。ラーメン職人が忘れてならない基本がここにあります。河原自身、『春霞』を作るにあたり、その材料を幾度となく見直し、時間と格闘しながら、まったく新しい白湯スープをめざしました。やわらかな乳白色のスープには、河原成美のラーメンへの愛情がぎっしりと詰まっています。
- 2004年04月27日
四季のラーメン 「知新」
- 古来の知恵・熟成で拓いた新たなスープの可能性。
『知新』の開発は挑戦の連続でした。「和会席に出しても遜色ないラーメンを作りたい。しかも、豪華な具や高価な食材に頼ることなく、日ごろから惚れ込んでいる素材の旨みを最大限に引き出せないものか」。研究の末に思いついたのが、スープの味を決定づける豚骨を天日と海風によってじっくりと熟成させるという、古来の知恵から学んだ手法です。豚骨やチャーシューなど、メイン食材にはこれまでも幾度となく手にしてきた沖縄の長寿豚を採用。試行錯誤を繰り返して手にしたスープは、春の陽光のようにまばゆい黄金色をしていました。想像以上に力あるその味わいに、麺にはバランスを考えて国産小麦を使用した多加水麺を合わせることに。深く、きめ細やかな風味に、ラーメンの新たな可能性を感じました。
- 2003年06月26日
四季のラーメン 「向暑」
- 夏へのパワーが漲るスパイシーなカレーラーメン。
ぼんやりして口にすると、パンチのあるスープにガツン!とやられる。『向暑』は梅雨のジメジメ感を吹き飛ばす、スパイシーなカレーラーメンです。ルーは数種類のカレー粉やスパイスを混合して焼き上げたものを地鶏でひいたブイヨンで伸ばしたもの。これを豚骨と鶏がらとのWスープと和風だしで希釈し、隠し味には味噌を使いました。麺はスープと相性のいい朝切りの手打ち麺。トッピングにはカラリと揚げた牛蒡チップスやトウガン、アボガドとユニークな顔ぶれを揃え、ラーメンの常識を越えた一杯となりました。戸惑いながらも口にすると、まろやかさの中にもジワジワと汗が吹き出すような辛味がついついクセに。食べ終えた頃には元気が漲るのを実感します。
- 2003年02月25日
四季のラーメン 「友」
- 長寿国・沖縄の友を思い、食文化に敬意を示した一杯。
「行逢 りば兄弟 」。すなわち「一度逢えば、誰もが兄弟」。沖縄には素晴らしい格言があるものです。『友』は、彼の地に多くの友を持つ河原の「長寿国・沖縄の息吹とスピリッツを伝えたい」という思いから生まれました。使用したのはもちろん沖縄の食材。まず、スープは沖縄品種の長寿豚と、久米島の丸鶏、イラブ、昆布類から取った黄金色のトリプルスープ。麺にはかん水を使わず卵黄と卵白、すり潰した卵の殻まで丸ごと使ってつなぎにしています。初めはあっさりと感じる中細ちぢれ麺ですが、噛みしめるほどにオレガノやユーカリといったハーブの香りがフワッと。少しずつスープの味わいにも変化が生まれ、一滴残さず飲み干したくなる一杯に。トッピングには炭火で炙った長寿豚のチャーシュー、筍、フキ……と、食べ応えも十分です。
- 2002年09月26日
四季のラーメン 「生きる」
- 塩と醤油で懸命に生きる喜びを力強く表現。
「生きるっていいゼ」。代表・河原成美のそんなストレートなメッセージを形にした一杯です。『生きる』のベースとなっているのは、四季のラーメン第一作である『誕生』。スープに用いた素材を別の角度から研究し、今度は強火でグツグツと炊き上げました。素材の旨みをギリギリまで引き出すことによって、旨みの濃い、力強さを感じるスープが完成。調味には小笠原諸島の塩と小豆島の生醤油を採用し、味に奥行きを出しています。また、玄米粉と全粒粉を配合して打ち上げた麺も、蕎麦を思わせる個性派の味と好評。武骨な表情の器とともに、味でも懸命に生きる人間のたくましい生命力を表現しています。
- 2002年06月26日
四季のラーメン 「誕生」
- 生命息づく地球に創作のヒントを得た記念すべき第一作。
海が7割、陸が3割。地球上の海と陸の比率から創作のヒントを得た、清々しいまでにすっきりとした塩ラーメンです。弱火でフツフツと静かに炊いたスープは、沖縄の塩「ヌチマース」とモンゴルの岩塩で調味。力強い風味が伝わる麺には、一風堂代表・河原成美の故郷である福岡県城島町の地粉を採用しました。トッピングにはじっくりと煮込んだチャーシューホタテの貝柱、豆芽と、派手さを抑えたラインアップ。必要以上に飾り立てない演出に、味への自信が表れています。白い素焼きの器は、この日のために有田で焼き上げた特注品。シンプルでありながら『誕生』という名前にふさわしい輝きが息づく、記念すべき一杯です。
◎四季のラーメンは一風堂大名本店のみ行われるラーメンイベントです。