一風堂 味のこだわり解体新書
ラーメンは“調和”の料理だと一風堂は考えます。何かひとつの味が突出するのではなく、すべての素材の魅力がバランス良く息づいていてこそ、おいしいのだと。そんな一風堂のすべてのラーメンに通じる素材へのこだわりを、ここでひとつずつ、ひも解いてみましょう。
豚骨の旨みだけが伝わるスープを
毎日、手間隙かけてブレンド。
まず、とんこつが持ち得る最大限の旨みや甘みのみを余すことなく引き出すこと。そして、クセの強い匂いは決して出さないように心をくばること。それが一風堂のスープづくりにおける基本です。スープに使う豚骨は、豚頭・ロース骨(背骨)・ゲンコツ(太もも)の3種類。豚頭だけで3段階に分けて煮込み3種類のスープをとり、これとは別にロースとゲンコツから1種類のスープをとっています。ここまでの作業はその日の豚骨の状態を見極めながら20~24時間かけて慎重に行うもの。その後、4種類の各スープを一度冷やし、その日の旨みを見計らいながらブレンドします。こうして毎日、繊細で深みのあるスープが完成。スタッフの手間と経験によるカンが、いつものおいしさを支えています。
小麦本来の香りがフワッと広がる
歯ごたえにも味にも力のある麺。
一風堂が理想とする麺。それは、シコシコとした歯ごたえがあり、噛みしめると小麦粉本来の香りがフワッと広がるような、食感にも味にも力がある麺です。材料の中でも主役となる小麦粉は、もちろん他店にはないオリジナルブレンド。私たちは国内外の何十種類もの小麦粉を集め、一風堂のラーメンにふさわしい、もっとも理想的な配合を独自で研究しています。こうして割り出したレシピを提携する製粉会社の工場で特別にブレンドしてもらい、製麺工場へと運びます。加える水の量は専任の職人がその日の気温や湿度に合わせて調整。スープと相性のいい麺の固さやのど越しの良さを出すために、打ち上げた麺は丸一日寝かせてじっくりと時間をかけて熟成させ、小麦粉のおいしさがダイレクトに伝わる麺を作っています。
自家製のタレにじっくり漬け込み
豚肉のおいしさを引き上げる。
私たちが使いたい素材の条件は、一風堂のラーメンに適した素材であるか、どうか。その魅力を最大限に引き出すことにこそ、常に力を注ぎたいのです。だからチャーシューもブランド肉などこそ使っていませんが、豚のバラ肉やもも肉を自家製のタレにじっくりと漬け込むなど、臭みを取り除いて旨みを引き出す工夫をしています。
少しずつ混ぜて食べることで
味に変化が生まれる自家精製油。
ニンニクやタマネギなど数種類の野菜と、ごま油をはじめとする数種類の油を調合。試行錯誤の末に野菜の香ばしさが生きた自家精製油が完成しました。いきなり混ぜるのではなく、お好みで少しずつスープに溶かして味の変化をお楽しみください。
スープに奥行きを持たせるために、
日本蕎麦の「かえし」の技を応用。
スープを張る前、どんぶりにほんの少し注がれる濃褐色の液体。それがスープや麺と並んでおいしさを決める「基だし」です。一風堂では日本蕎麦の「かえし」の調理法を応用し、スープに奥行きを持たせています。
食材の旨みを的確に引き出せるよう
水の硬度は各店で調整しています。
麺やスープの出来を左右する「水」。硬度が低すぎる水を使うとスープが早く出過ぎたり、脂が出過ぎたりします。日本の水のほとんどは硬度が低い軟水ですが、一風堂では各店舗で使う地域の水の硬度をそれぞれ調整し、おいしいラーメンづくりに役立てています。